2012年5月16日水曜日

「gapper」さんからのコメント - Allcinema


 「gapper」さんのコメント一覧 登録数(858件) コメント題投稿者投稿日[691]タルサ 原題そのままの邦題gapper2010-12-03 

 「ボー・ジェスト(1939)」のイザベル役、スーザン・ヘイワード主演作品。  この「スマッシュ・アップ (1947)<未>」から「私は死にたくない (1958)」までが、スーザン・・・

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 「ボー・ジェスト(1939)」のイザベル役、スーザン・ヘイワード主演作品。  この「スマッシュ・アップ (1947)」から「私は死にたくない (1958)」までが、スーザン・ヘイワードの最も輝いていた時期だろう。  その初期で、さほどの作品ではないものの分かり易く、アカデミーにノミネートされた特殊効果もあり楽しめる。  チェロキー・ランシング(スーザン・ヘイワード)父を殺したとも言えるターナー(ロイド・ガフ)。  そのターナーを蹴落とすために偶然手に入れた油田の採掘権を使い、自らも油田でのし上がる。  チェロキーの血を引く彼女を愛するインディアンのジム(ペドロ・アルメンダリス)。  だが、採掘権を与えたブレイディの息子ブラッド(ロバート・プレストン)と採掘する内、彼女はブラッドに傾く。  成功が続き富が得られるにつれ、敵であるはずのターナーにも彼女は揺れる。  そして・・・と映画らしい展開と進行。  気楽に楽しめる作品だが、今はそんな映画はないしファンも少ない。

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   [692]ボー・ジェスト 原題そのままの邦題gapper2010-12-03 

 「モロッコ(1930)」から9年、ゲイリー・クーパー再び外人部隊へ。  伏線を初めとする話の組み立ては、職人芸といえる。  ラストと共通の時間から始まり、回想形式だが回・・・

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 「モロッコ(1930)」から9年、ゲイリー・クーパー再び外人部隊へ。  伏線を初めとする話の組み立ては、職人芸といえる。  ラストと共通の時間から始まり、回想形式だが回想とはしていない。  これは、回想という情緒や雰囲気での使用ではなく屍しかない砦をなぞの空間とするため。  "青い水"と呼ばれる宝石を謎の軸にし、兄弟の絆を流れの軸として進行する見事なつくり。  時代が経っているせいかおかしくかんじる部分もあるが、名作、大作がひしめく1939年のために無冠だ。  50人はいそうな砦の部隊の司令官が中尉というのは、正規軍では考えにくいが外人部隊のためだろうか。  外人部隊で使用しているライフルは、ボルトアクションの一般的なものだが弾込めをせず何発も撃っていた。  連発式ということになるが、当時そんな銃があったとは信じがたい。

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   [693]ロシア・ハウス 原題そのままの邦題gapper2010-12-02 

 ショーン・コネリーのスパイ物。  体裁はスパイ物なのだが、見所はそれではなくミシェル・ファイファーとの恋愛だ。  冒頭からカーチャ(ミシェル・ファイファー)を知ら・・・

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 ショーン・コネリーのスパイ物。  体裁はスパイ物なのだが、見所はそれではなくミシェル・ファイファーとの恋愛だ。  冒頭からカーチャ(ミシェル・ファイファー)を知らないとしつこく出てくる。  ゴールデン・グローブも女優賞として、ミシェル・ファイファーをノミネートしている。  フレッド・スケピシは、「愛しのロクサーヌ(1987)」などちょっと変わった感じの監督だ。  ショーン・コネリーをスパイとしては、素人とし恋愛、女の扱いについても素人だ。  こういった茶目っ気を気に入らないと面白くないだろう。

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   [694]ピグマリオン 原題そのままの邦題gapper2010-12-02 

 1935年以来何度も映画化されている作品。  最低でも3度目の映画化でアカデミーの珍しい潤色賞を受賞している。  ジョージ・バーナード・ショウも脚本に名前を連ねて・・・

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 1935年以来何度も映画化されている作品。  最低でも3度目の映画化でアカデミーの珍しい潤色賞を受賞している。  ジョージ・バーナード・ショウも脚本に名前を連ねているが、潤色賞の対象ではないので監修と考えたほうが良いだろう。  「マイ・フェア・レディ(1964)」の様にミュージカルではないし、イライザ役のウェンディ・ヒラーは美人女優タイプでもないのでドラマとして面白いのは当然。  その分、音楽の楽しさや華やかさは無い。  ヒギンズ役のレスリー・ハワードは、メガネをかけた"おたく"でいわばピグマリオンコンプレックスだ。  話は、貧民街にすむ粗野で言葉の汚いイライザを矯正することで進行する。  結婚に興味が無く、自分の思い通りの人形を作ろうとしているわけだが、淑女とする目的を達し関係が終わろうとしたとき話は急展開する。  結局、矯正されたのはイライザではなくヒギンズだった。  非常に論理的に作られていて、イライザの発見(提示)、イライザの矯正(進行)、レディになる目的達成後(展開)、ヒギンズの矯正(提示の再現)となっている。  ともすれば、差別と男尊女卑となってしまいそうな所をコミカルな演出と落ちで楽しい作品としているのが素晴らしい。

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   [695]? 原題と同じ意味の邦題gapper2010-12-01 

 "無用の用"と"どこから来てどこに行くのか"。  哲学における大命題では無いかと思われる2つの命題を映像化している。  フェリーには、基本的に好きではないのだがこれは・・・

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 "無用の用"と"どこから来てどこに行くのか"。  哲学における大命題では無いかと思われる2つの命題を映像化している。  フェリーには、基本的に好きではないのだがこれは別格。  アンソニー・クインとジュリエッタ・マシーナ両人とも演技は良いが、特にマシーナはそのキャラクタの作り方が秀逸。  老齢のようで無垢。  中盤まではあまりにも現代人とかけ離れ、現代ではDVともいえる二人の間は見ていられない。  終盤突入の事件後からは、まさに名作。

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   [696]ゾラの生涯 原題と同じ意味の邦題gapper2010-12-01 

 1937年アカデミー作品賞受賞作品。  冒頭にも出るが、事実を踏まえてはいるがフィクション。  文筆家というイメージ通りのキャラクタで、その意味においてハリウッド・・・

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 1937年アカデミー作品賞受賞作品。  冒頭にも出るが、事実を踏まえてはいるがフィクション。  文筆家というイメージ通りのキャラクタで、その意味においてハリウッドらしい受け入れ易い物になっている。  世論があって成功したゾラ(ポール・ムニ)がドレファス事件事件では逆に世論を操作され、窮地に陥るという展開は面白い。  イギリスに渡り外国の世論の力で逆転するというのは、政治的雰囲気があり志が同じでもレベルが異なれば手法も変えなくてはいけないという好例だろう。  アカデミー10部門でのノミネートで3部門での受賞は立派。  アカデミーは、同じ映画人での投票なので取るのは簡単そうで難しい。  狙うと見透かされ、嫌われることも多い。

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   [697]ケンタッキー人 原題と同じ意味の邦題gapper2010-11-30 

 1950年からTVで活躍していた、ウォルター・マッソーの初映画出演作。  ヘクト=ランカスター・プロ製作でかなり独特の色合いが濃い作品。  ケンタッキーからテキサ・・・

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中西部のウィチタフォールズ
 1950年からTVで活躍していた、ウォルター・マッソーの初映画出演作。  ヘクト=ランカスター・プロ製作でかなり独特の色合いが濃い作品。  ケンタッキーからテキサスへの移動途中が舞台で、正確な場所が分からない。 ナッシュビルの西北辺りだろうか。  場所から言うと西部劇ではないが、子供を登場させ女性も恋人というよりは妻、母という側面が多く出てきていて「シェーン(1953)」を意識している感じがする。  実質的には、「仔鹿物語(1947)」の方が近く西部劇にありがちな"ヒーロー"ではなく"父親"を描いている。  スージー(ダイアナ・リン)と結婚寸前まで行きながら、相談もせずハンナ(ダイアン・フォスター)に収まるというのは、今では慰謝料物。

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   [698]打撃王 ヤンキースの誇りgapper2010-11-30 

 ルー・ゲーリッグの半生を描いた作品。  allcinema の解説では、ルー・ゲーリッグは小児麻痺となっているが伝染病である小児麻痺とするのは、大きな疑問。  「5つの銅貨(・・・

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 ルー・ゲーリッグの半生を描いた作品。  allcinema の解説では、ルー・ゲーリッグは小児麻痺となっているが伝染病である小児麻痺とするのは、大きな疑問。  「5つの銅貨(1959)」を見れば小児麻痺の扱いが理解できる。  ルー・ゲーリッグ病とも呼ばれ諸説あるが、理論天体物理学者のスティーヴン・ホーキングと同じ筋萎縮性側索硬化症とするのがもっとも一般的だろう。  アカデミーに11部門もノミネートされているが取ったのは編集賞のみ。  ゲーリックは、1939年に引退し、1941年に死去している。  この作品は、その翌年に作られておりノミネートの多さにも多分に影響しているだろう。  日本での公開時には、あまり評判がよくなかったらしいが1949年のことでありアメリカのようなゲーリックに対する"熱"は無かっただろうしその落差が影響しているのではないかと考える。  実際は、ハートウォームで十分良い作品である。  クーパーは野球に縁があるようで、「群衆 (1941)」では元野球選手の役だった。

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   [699]将軍暁に死す 将軍の凋落と死gapper2010-11-30 

 「西部戦線異状なし(1930)」のルイス・マイルストン監督作品。  ゲイリー・クーパーとマデリーン・キャロルの組み合わせで、舞台は中国だが'30年代のハリウッド作品の雰・・・

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 「西部戦線異状なし(1930)」のルイス・マイルストン監督作品。  ゲイリー・クーパーとマデリーン・キャロルの組み合わせで、舞台は中国だが'30年代のハリウッド作品の雰囲気が堪能できる。  '30年代は、「犯罪王リコ(1930)」といった犯罪物や「モロッコ(1930)」といった異国物、「フランケンシュタイン(1931)」といったモンスター物など日常的でないものが今より多い。  銀幕は、非日常への入り口だった。  クーパーは、"遅れた国"中国で民主主義を邁進するヒーローでありマデリーンは父のために悪に染まっている優しき悪女だ。  ヒーローと悪女が惹かれ合い、反目し合いながら真の悪と戦う。  その悪も最後には、義を見せ死んで行く。  異国の観光情緒、戦争による破壊のカタルシス、恋愛による感情の発露と今なお変わらない映画の基本が詰まっている。

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   [700]潜行者 闇の通路gapper2010-11-29 

 デルマー・デイヴィス監督の意欲作。  この作品は、いわば「密使(1945)<未>」以来会社側と衝突するバコールのためにボガートが用意した作品。  その為なのか演技は・・・

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 デルマー・デイヴィス監督の意欲作。  この作品は、いわば「密使(1945)」以来会社側と衝突するバコールのためにボガートが用意した作品。  その為なのか演技はいつも通りといった感じで、それ以上は無い。  バコールは、ラストの表情などに注目したいという出来だ。  「湖中の女(1946)」と同じ主人公の視点とカメラをシンクロさせる手法を取っている。  ただハンディカメラなので、こちらが見やすくなっているそうだ。  そのためボガートがなかなか映らない。  そういった展開を支えるため、たまたま乗ったタクシーの運転手に整形外科医を紹介されるなど話が強引な部分もある。  フィルムノワールとしての暗い犯罪物の部分と恋愛部分の共存に苦心している感じがある。  アイリーン・ジャンセン(ローレン・バコール)がなぜビンセント・パリー(ハンフリー・ボガート)に行為を抱いたかという部分は不十分だ。  真犯人の謎解き部分も盛り上がりが不足気味ではあるが、恋愛部分が十分補っている。  アメリカでの興行は、失敗に近かったらしいく評価は高くないが、個人的には十分楽しめ評価したい。

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   [701]化石の森 原題と同じ意味の邦題gapper2010-11-29 

 デルマー・デイヴィス脚本作品。  オールスタジオ撮影で、舞台からの映画化かつ低予算だがかなり面白い。  ボガートと脚本の良さがそれを決定付けた。  主演は、レスリ・・・

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 デルマー・デイヴィス脚本作品。  オールスタジオ撮影で、舞台からの映画化かつ低予算だがかなり面白い。  ボガートと脚本の良さがそれを決定付けた。  主演は、レスリー・ハワードだがハンフリー・ボガートが食っている。  苛立つ強盗グループのボスで、鬼気迫る感じだ。  のほほんとしたレスリー・ハワードと差が大きく、砂漠の寂れたガソリンスタンドという限られた空間の話を面白くしている。  ベティ・デイヴィスは、ティーンかせいぜい20歳という役だが、実際は28歳。  最初は、若くて他の俳優とまだ変わらないと思ったがそうではないのが分かる。

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   [702]ターミネーター4 ターミネーターの救済gapper2010-11-28 

 21世紀に入って多くなったビギン、若き日といった原点物。  「ターミネーター2(1991)」から12年たって作られた「ターミネーター3(2003)」は、良くない出来で期待しな・・・

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 21世紀に入って多くなったビギン、若き日といった原点物。  「ターミネーター2(1991)」から12年たって作られた「ターミネーター3(2003)」は、良くない出来で期待しなかったからかかなり楽しめた。  映像的には、シリーズ最も良い出来だろう。 T800(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、悪い出来だったが。  ジョン・コナー(クリスチャン・ベイル)の何を信じるべきかという心理の葛藤の描き方は弱い。  マーカス・ライト(サム・ワーシントン)の自分は何者かという悩みも不十分。  ドラマという視点では、たいした作品では無いがそういった見方自体がおかしい見方で、重さを長さで判断するようなもの。  SFであり娯楽作である本作は、映像やサウンド、メカ、アクションを見るべきで、その意味で十分に良い作品。 【映画の薀蓄】  スカイネットの原点は、「地球爆破作戦(1970)」コロッサスだ。  「ウォー・ゲーム(1983)」のジョシュアは、説得されるので別物。

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   [703]5つの銅貨 原題と同じ意味の邦題gapper2010-11-28 

 音楽家の伝記物のベスト作品。  レッド・ニコルズの半生伝記映画だが、実際のニコルズは演奏のみで歌う事はなかったそうだ。  単に成功した人物の話ではなくいわば挫折を・・・

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 音楽家の伝記物のベスト作品。  レッド・ニコルズの半生伝記映画だが、実際のニコルズは演奏のみで歌う事はなかったそうだ。  単に成功した人物の話ではなくいわば挫折をした話で、こういっては何だがドラマとして見ごたえが生まれている。  構成も上手く中ダレする中盤歌と曲を集中させ、その後一気に話を展開し興味を失せない様にしている。  "5つの銅貨"をはじめとするナンバーも良いし、サッチモ(ルイ・アームストロング)も十分楽しめる。  サッチモは、結構映画に出ているがもっとも出番が多い作品だろう。  '20年代に実際に交友が在ったそうだ。  歌を歌うという本人とは異なるキャラクタなのが気になるが、ダニー・ケイの魅力が引き立っていて正しい選択だろう。  特に展開後の落差がラストの感動を呼ぶ、呼び水となっている。  サッチモが"誰か酒にアルコールを入れたな?"といった台詞やクラクションが結婚行進曲※になっているなどコミカルな演出も良かった。  もし演奏活動を続けていたら、サッチモやベニー・グッドマンと並ぶ存在になっていたかと思うと感慨深い。

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財政援助は、ニュースを下回るように学生の声が上がる
   [704]オペラハット ディーズ街へ行くgapper2010-11-27 

 「スミス都へ行く(1939)」とセットでフランク・キャプラの代表作。  原題は "MR. DEEDS GOES TO TOWN" で「スミス都へ行く」の原題が "MR. SMITH GOES TO WA・・・

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 「スミス都へ行く(1939)」とセットでフランク・キャプラの代表作。  原題は "MR. DEEDS GOES TO TOWN" で「スミス都へ行く」の原題が "MR. SMITH GOES TO WASHINGTON" であること考えると2作品を合わせて見たい作品だ。  アメリカの歌"彼はいい人〜(For He¥'s a Jolly Good Fellow)"で始まるこの作品は、まさにその通りの人物を描いている。  原作では、オペラ劇場を再建するという部分が大きく取り上げられているようだが、それではメッセージとして弱くなっただろう。  大恐慌後であり、適切な変更であったと思われる。  この作品以降キャプラは、社会的メッセージの強い名作を量産する。  ゲイリー・クーパーが適役で演技も良く、言うことはない。  ジーン・アーサーも良いが、「群衆(1941)」から考えてもバーバラ・スタンウィックの方が良かった気がする。  「風雲のチャイナ(1933)」でキャプラも使っているが、この作品にはまだ力不足と思ったのかもしれない。  「大平原(1939)」を見ていけると踏んで「群衆」で起用したのかと想像する。  内容としては、社会主義を連想させおかしいと思う諸氏もいるかもしれない。  実は、第二次大戦前のアメリカは、社会主義や共産主義に寛容以上だった。  理由は、共通の敵"ナチス"が居たからだ。  あおりを食ったのが、チャップリンをはじめとする人たちで戦後一気に国賊になってしまった。

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   [705]大帝国行進曲 大パレードgapper2010-11-27 

 アカデミーの作品賞と監督賞受賞作品。  DVDには吹き替えがあったので見ていたら、効果音がなかったりであまりにもよくなかったので字幕に変更して鑑賞。  第2次ボー・・・

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 アカデミーの作品賞と監督賞受賞作品。  DVDには吹き替えがあったので見ていたら、効果音がなかったりであまりにもよくなかったので字幕に変更して鑑賞。  第2次ボーア戦争中の1900年から始まる。 新世紀は、1901年からなのだが新世紀だと騒ぐところで2000年を思い出す。  戦争の原因は、金鉱脈が発見されてイギリス人が殺到しトランスヴァール共和国が困窮したためなのだが、原因は相変わらずの不問だ。  約30年に及ぶマリオット家の物語だが、パレードや行進が何度か挿入されこれが題名(原題)の意味するところだろう。  中には、エイゼンシュテインのモンタージュとクローズアップを忠実に実行したようなカットもありサイレント・ファンには嬉しいかも知れない。  ジェーン・マリオット役のダイアナ・ウィンヤードは映画出演2作品目だが、それにしては堂々としている。  デビュー作も日本公開されていて、相当高い期待と評価をされた人なのだろう。  マリオット夫妻は、当初30位だろうから最後は60歳くらいだ。 それにしては、老けすぎていた気がする。  今のお年寄りが、ずいぶん若くなったということだろうか。  軍用飛行船が出てくるが、高射砲が届かないというのは疑問だ。

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   [706]ピクニック 原題そのままの邦題gapper2010-11-27 

 キム・ノヴァクの出世作。  この作品でスターの仲間入りを果たしたキム・ノヴァク。 真に活躍した時期は5年もない。  この時、22歳で19歳の役。 その割りに年齢差・・・

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 キム・ノヴァクの出世作。  この作品でスターの仲間入りを果たしたキム・ノヴァク。 真に活躍した時期は5年もない。  この時、22歳で19歳の役。 その割りに年齢差を感じる。  ウィリアム・ホールデンは、38歳で10歳以上若い役で違和感を感じる。  各人物の心情を描くという意味では、大変良く出来た作品である。  しかし、そこかしこに個人的に好みでない舞台臭がする。  場所をあまり変えない、人物を等身からバストショットまでで捕らえる事が多い、そして心情を高らかに吐露する台詞。  特に、有名な踊りの後でローズマリー(ロザリンド・ラッセル)がハル(ウィリアム・ホールデン)に迫るシーンなどキャラが変わったように思うくらい。  酔ったとはいえ、舞台なら当たり前だが映画では少々不自然。  こういった部分がなければ、大変良かったのだが。  "マッジ(キム・ノヴァク)はどうせ美人よ!"とコンプレックスを抱く妹のミリー(スーザン・ストラスバーグ)。  彼女の方が外見だけでいうと、実際(役を離れたスナップを見ると)はキム・ノヴァクより美人に感じるのは私だけだろうか。  ローズマリー役のロザリンド・ラッセルは、若い頃本当にきれいだった。 本人もそう台詞で言っているが。  

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   [707]軽蔑 原題と同じ意味の邦題gapper2010-11-26 

 有名なイタリアの撮影所、チネチッタでのお話。  通常、出演者やスタッフが文字で表されるタイトルが題名のみ文字で後はナレーションで表現される。  スタートは、通常は・・・

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 有名なイタリアの撮影所、チネチッタでのお話。  通常、出演者やスタッフが文字で表されるタイトルが題名のみ文字で後はナレーションで表現される。  スタートは、通常は、映すカメラが映されドリーで移動し、その内今映しているカメラを撮る。  意味深では有るが、どのような意味があるのやら。  プロコシュ(ジャック・パランス)が車で向かった先に、ポール(ミシェル・ピッコリ)が歩いて向かうと結局歩いた方が早く着くなどアメリカ批判がそこかしこに見られる。  「ハタリ!(1962)」のポスターが後ろの壁に貼られていると思ってみていると、右に移動した際同じポスターが破れていたりでやっかみにしか思えない。  ラングが"ワイドスクリーンは、蛇と葬式にしか向かない"などというのも、この作品自体がワイドスクリーンで自虐なのかボケているのか分からない。  この映画の見所は、バルドーの裸体と風景だが、最初のシーンでは事後の様な雰囲気でのポールとの会話なのだが下着のあとが残っている。  実際は脱ぎたてということなのだろうが、気が配られていないと感じた。  こうなるとユリシーズの話と対比させたポールとカミーユ(ブリジット・バルドー)の話が陳腐にしか見えない。  後半出てくる断崖上の別荘的撮影場所は、なんと言っても魅力的。  海から高さがあるので塩害も少ないだろうし降りればすぐ泳げる。  屋根が階段と屋上になっていて、垂涎の屋敷だった。

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   [708]ミズーリ・ブレイク 原題そのままの邦題gapper2010-11-24 

 ジャック・ニコルソンVSマーロン・ブランド、異色の中の異色西部劇。  てっきりミズーリ州の話だと思っていたが、モンタナ州のミズーリ川付近の話。  同じ川でも州や場・・・

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 ジャック・ニコルソンVSマーロン・ブランド、異色の中の異色西部劇。  てっきりミズーリ州の話だと思っていたが、モンタナ州のミズーリ川付近の話。  同じ川でも州や場所によって呼び方が変わるようで、ヤフーの地図では縮尺を変えると名前が異なりどの川か細かくは把握できなかった。  多分グレート・フォールズ付近であろう。  西部劇にありがちなガン・ファイトやヒーロー的主人公が悪人をやっつけるといった話ではない。  ある種いかれたトム・ローガン(ジャック・ニコルソン)とロバート・リー・クレイトン(マーロン・ブランド)の対決の話だ。  ジョン・ウィリアムズの音楽とあいまって不思議な雰囲気を醸し出しているが、"感動!"という感じにはならない。  とはいえ、常人には全く当てはまらない二人の行動はある種の魅力がある。  見所は、役者にカメラ(風景)、音楽と監督の出番がない感じ。  DVDのパッケージもニコルソンとブランドがつるんでいる様で妙な感じが連鎖している。

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   [709]恋人たち 原題と同じ意味の邦題gapper2010-11-23 【ネタバレ注意】

 ルイ・マル、ジャンヌ・モローの  ヌーベルバーグらしい暗く沈鬱さが全編を包んでいる。  独白的ナレーション(ヴォイス・オーヴァー)が用いられ形式的にフィルムノワー・・・

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ビジネスクラス運賃、ビジネスCLASスペシャルビクトリア滝
 ルイ・マル、ジャンヌ・モローの  ヌーベルバーグらしい暗く沈鬱さが全編を包んでいる。  独白的ナレーション(ヴォイス・オーヴァー)が用いられ形式的にフィルムノワールに近いことに気がついた。  最も異なる部分は、フィルムノワールが非日常の犯罪を扱うのが一般的なのに対しヌーベルバーグは多くはブルジョワの日常を扱うという対象の違いだ。  個人的に、フィルムノワールは好きだがヌーベルバーグが嫌いなのもここに由来する。  非日常において日常では嫌な緊張感や暗さを作品として見るのならそこからカタルシスを得られる。  しかし、日常性の中であるとそれは直結してしまい普段感じる緊張感や暗さと同一となってしまうからだ。  愛のない生活から若い恋人との不倫というのも他の解決策があったと思わせ「ライアンの娘(1970)」などとは根本的に異なる。  ラストでもはなはだ疑問の部分があった。  車で田舎道を走る二人が鶏の鳴き声を聞いて空腹を思い出しレストランによるのだが、鶏の声がどこから聞こえたのか妙だ。  田舎道なのでそこらへんの農家から聞こえた筈だが、それなら鳴き声の大きさと音程がドップラー効果で変わるはずだ。  何らかの意味合いがあると思ったが、示唆するものは最後までなかった。  本作では、ブラームスの"弦楽六重奏曲第1番変ロ長調作品18の第2楽章"が繰り返し使用されるが、こういった有名な曲で既成のイメージがある物は使用を避けてもらいたい。  例外はあるだろうが、やはりイメージにズレがあった。

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   [710]ボーン・アルティメイタム ボーンの最後通牒gapper2010-11-22 

 ボーン・シリーズ最終話。  前作から3年たっての公開だが、完全な続きの話で当初から計画されていたようだがその割に長い期間だ。  テイストは変わらず、スピード感のあ・・・

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 ボーン・シリーズ最終話。  前作から3年たっての公開だが、完全な続きの話で当初から計画されていたようだがその割に長い期間だ。  テイストは変わらず、スピード感のある映像と展開。  単純に考えると自分を探すボーン(マット・デイモン)に感情移入して感動するのが、この映画の見方のようだが感情移入は全く出来ない。  やはり、アクションが見所でカーアクションなど何がどうなっているのか把握できるようなアングルではなくただただ派手に転びガラスが割れる。  とても無事とは思えなくとも、シードベルトをつかんだボーンは無事だった。 まあ、映画だから。  この映画の良さとしては、統一感がある。  大抵は、ここはサービスだから、ここは女優を見せたいからとテイストがブレたりするのだがそのブレはない。  物足りないと思う人もいるだろうが、ここまでしっかりと統一している作品は少ない。

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   [711]ボーン・スプレマシー ボーンの支配権gapper2010-11-22 

 ボーンの逆襲。  マリー(フランカ・ポテンテ)を殺されての復讐劇だが、その実はフランカ・ポテンテの魅力不足も在っての降板ではなかろうか。  女性としては、パメラ(・・・

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 ボーンの逆襲。  マリー(フランカ・ポテンテ)を殺されての復讐劇だが、その実はフランカ・ポテンテの魅力不足も在っての降板ではなかろうか。  女性としては、パメラ(ジョーン・アレン)が採用されていて、パートナーから対峙相手だ。  お色気やお飾りではなく、前回よりも硬派に仕上がっている。  スピード感のある映像と展開は、引き継がれていて楽しめる。  エンドタイトルなどテイストがTVドラマ的で映画の雰囲気が薄い。  映画の力が衰えTVの力が強まっているのではないかと思う。  だが、決して悪い感じではなく、映画に比べTVの方が製作数としては多く経験が積み易いことが原因であろう。  従来は、映画からTVの出演にということが多かったが、最近ではザカリー・クイントの様にTVから映画というのも目立つ。  良い関係を保ってほしいものだ。

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   [712]ボーン・アイデンティティー ボーンの正体gapper2010-11-22 

 マット・デイモンのサスペンス&アクション。  記憶はないが、暗殺者のとしての能力はそのままという"まんが"的な設定をシャープな動きと落ち着いた映像で上手くカバーし違・・・

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 マット・デイモンのサスペンス&アクション。  記憶はないが、暗殺者のとしての能力はそのままという"まんが"的な設定をシャープな動きと落ち着いた映像で上手くカバーし違和感をなくしている。  外見からいうとマット・デイモンは、そんなに有能に見えないのだが演技が加わることで有能に見えてしまうというところに感心する。  「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997)」では、天才の役立ったし「リプリー(1999)」でも出来そうもない成り替わるために異常な能力を発揮する。  007の様な大げさなアクションは無いので"自分が何者なのか"という疑問から来るサスペンスが要となる。  これも大げさにはせず、真相に近づけば危機が迫り展開をスピード感のあるものにしている。  一見、肝心のサスペンスが盛り上がらず不出来に思うが、実際はこの方が正解のようだ。  国家組織による殺人兵器人間や記憶喪失など部分部分は目新しくはなく、スピード感がなければ陳腐に感じていただろう。  パートナーとなるマリー(フランカ・ポテンテ)の魅力が薄く感じるのだが、デイモンの引き立て役として正解だったのかは不問としよう。

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   [713]肉弾鬼中隊 迷子のパトロール隊gapper2010-11-20 

 ジョン・フォードによる、場所が限定されたドラマである。  砂漠のオアシスで一人一人殺され人数が減っていくストーリーである。  一見アガサ・クリスティの"そして誰もい・・・

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 ジョン・フォードによる、場所が限定されたドラマである。  砂漠のオアシスで一人一人殺され人数が減っていくストーリーである。  一見アガサ・クリスティの"そして誰もいなくなった"やヒッチコックの「救命艇(1944)」からヒントを得たのか思ってしまう。  しかし、実際は"そして誰もいなくなった"が'39年であり救命艇は10年後だ。  演技や演出の出来はそれほどでもなく、ジョン・フォードらしからぬがアイデアの一品だ。  "砂漠"、"戦争で孤立した部隊"、"敵からの攻撃でその場を動けない"というとボガートの「サハラ戦車隊(1943)」を思い出す。  出来自体はこちらの方が良いが、先鞭の妙として意義はあるだろう。  だが、ヘイル(ビリー・ビーヴァン)が椰子の上で敵に銃弾を受けるが、当時の銃で1Kmというのは考え難い。  現代の狙撃ライフルでも600m位が一般的には限界で、それでも風の影響などがあり必中というのは考えられない。  そういったフォードらしからぬ行き過ぎた演出や姿を見せない敵の怖さが足りなかったり、あっけなかったりで出来は不十分と言わざるを得ない。  フォードが本当の名監督になったのは、「ハリケーン(1937)」や「駅馬車(1939)」からであると思う。  その直前の作品という評価をしたい。  マックス・スタイナーの音楽は、'30年代にしては映画音楽らしさがあった。

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   [714]アポロ13 原題そのままの邦題gapper2010-11-20 

 トム・ハンクスのドキュメントドラマ。  ある意味この作品は、特別だ。 それは、ユニバーサルのロゴ表示が通常のものと異なることでも分かる。  タイトルは、パーティー・・・

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 トム・ハンクスのドキュメントドラマ。  ある意味この作品は、特別だ。 それは、ユニバーサルのロゴ表示が通常のものと異なることでも分かる。  タイトルは、パーティーの最中のなんでもないようなシーンに表示される。  アメリカだけでなく世界中が注目したアポロ11号。  紛れもなくアメリカの誇りであるが、アメリカの真の誇りは別のところにある。  それは、なんでもなかったはずのアポロ13号の事故で明らかにされる。  アメリカは、決して仲間を見捨てないということだ。  ハンクスは、どちらかというと演技を抑えている。  形式的には彼が主人公だが、真の主人公はアメリカが仲間を見捨てないというドラマだからだ。  平板に成らず、出演者全員がすべての役割として有益に働きドラマを構成するのは実際は難しい。  上手くいかない場合も多いが、それを乗り越え作り上げられている。  ロン・ハワード監督の最高傑作ではないだろうか。

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   [715]喝采 ある田舎娘gapper2010-11-19 

 アカデミー7部門にノミネート作品。  落ちぶれた元スターが再起するバックステージ物で優秀な作品ではあるが、個人的には楽しめなかった。  いつも陽気なビング・クロス・・・

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 アカデミー7部門にノミネート作品。  落ちぶれた元スターが再起するバックステージ物で優秀な作品ではあるが、個人的には楽しめなかった。  いつも陽気なビング・クロスビー落ちぶれて生彩がないというのはまだいいのだが、嘘を尽き通すというのが生理的な嫌悪感を持たせる。  グレイス・ケリーもいつもの華やかさはなく、疲れきった若妻としての出番が殆どだ。  これこそが、この作品の見所で主演女優賞を取った演技なのだが良し悪し以前に感覚が遮ってしまう。  些細なことだろうがクロスビーの演じている舞台が「The Land Around Us=我らの周囲の土地」といういかにもヒットしそうにない話なのも引っかかってしまった。  この作品以前に、クロスビーとグレイスは付き合ったことがあり、この共演で再燃しホールデンもグレイスを求め話とリンクするようなスキャンダルとなったそうだ。  これも多分に宣伝がはいっているのでは、勘ぐりたくなってしまった。 【題名の考察】  原題の「THE COUNTRY GIRL」は、あまりにも合っていないように思う。  脚色前の原作では良かったのかもしれないが、脚色されたこの作品に合うとはとても思えない。  ジョージ(グレイス・ケリー)は、粘り強く実直で上手く立ち回ることはないが田舎娘の行動とは思えない。  不満なことが多い邦題だが、この作品では良いと思う。

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   [716]欲望 引き伸ばしgapper2010-11-18 【ネタバレ注意】

 中身のない美しい作品。  フィルムの状態もとても良く、映っている風景も美しいイギリスだ。  だが主人公トーマス(デヴィッド・ヘミングス)は、格好ばかり。  出来事で・・・

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 中身のない美しい作品。  フィルムの状態もとても良く、映っている風景も美しいイギリスだ。  だが主人公トーマス(デヴィッド・ヘミングス)は、格好ばかり。  出来事である公園の撮影時にも柵の後ろに隠れるようにして撮影するのだが、全く隠れていない。 実際見つかってしまう。  一貫してそういった態度であるので、どうしても頭が悪いようにしか感じられない。  この演技か演出が災いして、折角の風景も物語りも楽しめない。  サスペンスでなく、妄想や幻想でもなくましてやオカルトでもなく不条理として実際見た死体が無くなるというのはどう評価すべきか分からない。  それまでに無いタイプの作品ではあるが、それだけで評価をして良いものか。  ヴァネッサ・レッドグレーヴ、サラ・マイルズ、ジェーン・バーキンという新人に近い女優が集まっているのは特筆に価する。  3人共、この後に一流の女優として活躍するというのはなかなか無いことだ。

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   [717]スコルピオ 原題そのままの邦題gapper2010-11-17 

 アラン・ドロンのスパイ作品。  頂点は過ぎたものの、まだまだ人気のあったドロン。  バート・ランカスターの方が経験も長く格上だが対等の扱いで、見せ場的にはかなり譲・・・

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 アラン・ドロンのスパイ作品。  頂点は過ぎたものの、まだまだ人気のあったドロン。  バート・ランカスターの方が経験も長く格上だが対等の扱いで、見せ場的にはかなり譲っている。  若い頃はアクション俳優の部類だったランカスターも年齢的にキツイのであろう、アクションシーンは吹き替えも多かった。  それでもかなりのアクションをこなしていて、還暦を迎えているとは思えない動きだ。  スパイの有り様が変わり新旧の入れ替わりとも絡めて、そのヨーロッパでの雰囲気は大きな見所。  雰囲気で中盤まで見せ、終盤に差し掛かりアクションを前面に台詞の殆どないシーンがかなり長い。  それで終わらずラストには、それまでの清算の展開。 なかなか良いではないか?  フィルチョック(J・D・キャノン)の上司、マクラウドが誰かなかなか思い出せなかったが「宇宙空母ギャラクティカ (1978)」のバルター(ジョン・コリコス)だった。

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   [718]007/カジノ・ロワイヤル 王室カジノgapper2010-11-17 

 オールスターの007パロディ。  セットがアートのようで金のかかったコメディだ。  ライオンが出てくると「野生のエルザ(1965)」のメロディが流れ、マタ・ハリの娘は「・・・

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 オールスターの007パロディ。  セットがアートのようで金のかかったコメディだ。  ライオンが出てくると「野生のエルザ(1965)」のメロディが流れ、マタ・ハリの娘は「マタ・ハリ(1931)」を思い出させる衣装だった。  自分を撃ったと反対に弾の出る銃は、007のパロディ「サイレンサー/沈黙部隊(1966)」からの引用だ。  さらにオークショニアは、本家「007/ロシアより愛をこめて(1963)」のクロスティーン役のヴラデク・シェイバルだ。  ボンドガールとしてはトウが立っているが、普段ではありえない役どころのデボラ・カーも楽しい。  一番セクシーだと思ったのは、本家では女なのに一番色気のない役どころのマネペニー(バーバラ・ブーシェ)だ。  しかし、原作を読んだことはないのだが2006年版と比較して共通項がほとんどなく、ラストで大勝負をする位しかない。  これで、同一原作と言えるのだろうか?

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   [719]針の眼 原題と同じ意味の邦題gapper2010-11-17 

 ミクロス・ローザの音楽とイギリスの風景が美しい。  一部だけが色つきのモノクロ映像から始まり、イギリスのストーム島の断崖にある屋敷の美しい風景で終わる。  スパイ・・・

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 ミクロス・ローザの音楽とイギリスの風景が美しい。  一部だけが色つきのモノクロ映像から始まり、イギリスのストーム島の断崖にある屋敷の美しい風景で終わる。  スパイの中でもエリート的な存在としてスタートしたのは良いのだが、島に渡りルーシー(ケイト・ネリガン)と関係を持ったころからおかしくなる。  何人も平気で殺してきた男で敵地からの帰国を目前にしているにもかかわらず、軟弱で優柔不断になってしまう。  ルーシーが絶世の美女ならまだしも、単なる夫が障害者の欲求不満の有閑マダムにしか見えず残念なところ。  デイビッド(リストファー・カザノフ)とルーシー夫妻の逸話を複線的に配するなど工夫は見られるが、これが上手く機能していない。  夫を殺され、殺した相手と不倫した女として二人の攻防は、それなりに緊張感はあるものの「恐怖の岬(1962)」を最近見たばかりでは弱く感じる。  やはり'80年代には、不適な題材であった。 【映画からの薀蓄】  中盤の張子のものと終盤の救援に向かう実機として、ヘリコプターが登場する。  時期は、ノルマンディー上陸作戦の直前であるから1944年の初頭であろうが、その時期にイギリス軍にヘリコプターが在ったのだろうか。  形は、シコルスキー R−5に酷似している。  アメリカ軍には、R−4が在りR−5の初号機が1943年の8月にテスト飛行を行ってはいる。  はっきりしないが、ブリティッシュ・ヨーロピアン航空にR−5が提供されているらしい。 OEMのようなものだろうか。

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   [720]仮面の米国 私は屋外労働囚から脱走したgapper2010-11-16 

 「哀愁(1940)」のマーヴィン・ルロイ監督、社会派作品。  5ドルの強盗で10年の実刑なのに脱走で、8年の追加が想定(兄のロバートの話)というのはいかにも無茶な感じだ・・・

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 「哀愁(1940)」のマーヴィン・ルロイ監督、社会派作品。  5ドルの強盗で10年の実刑なのに脱走で、8年の追加が想定(兄のロバートの話)というのはいかにも無茶な感じだ。  それほど当時の法律が無茶だったのか分からないが、第一次大戦と大恐慌で荒んだアメリカということを考えると相当な状態であったのは納得できる。  第二次大戦後やベトナム戦争後の復員兵の心的病については、語られることが多いが第一次大戦後にもあった筈で、この作品の主人公の描き方には先進性がある。  現状の日本では、犯罪者の人権ばかり主張され被害者の心情が軽視されているとの批判のほうが強い感じであるが、そんなレベルの話ではない。  ロバ以下の扱いで約束を保護にする役人など、今では考え難い話が展開される。 昔はよかったなどという輩がいるが、全く部分的にしか世の中を見ない姿勢は疑問だ。  ポール・ムニの演技は、万人の認めるものだろう。  ルロイは、改めて確認すると'30年代にはギャングものを、'40年代には戦争に絡む作品を、'50年代には史劇や水中レビューなどの娯楽をと時代に即した作品を作り続けている。  プロ中のプロと言えるだろう。  後で気がついたが、これは現代版"レ・ミゼラブル"。  些細な犯罪で監獄に入れられる、後に名士となる、公権から執拗に追われると共通する。 【合わせて見たい映画】  「死刑台のメロディ(1971)」 一次大戦後の20年代にアメリカで起きた冤罪事件を、そのまま映画にしたイタリア作品。 音楽は、エンニオ・モリコーネ。

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